研究室の紹介

各診療部門の案内

腎臓・リウマチ・膠原病部門

Division o Nephrology and Rheumatology

資料

■『⼈物完成図に対して⼈⼯知能を⽤いた発達スクリーニングの開発』後ろ向き観察研究に関するオプトアウト説明⽂

■『深層学習を用いた腎臓超音波画像による膀胱尿管逆流の存在予測』後ろ向き観察研究に関するオプトアウト説明文

■生活習慣病予防に向けた幼児肥満における皮膚AGEsと早期病態の解明

■メンバー

 

杉本圭相(教授)
宮崎絋平(医学部講師)
塩谷拓嗣(助教)
森本優一(助教・大学院生)
大島理奈(助教)
宮沢朋生(非常勤講師)

■基本情報

 

私たちのモットーは『子どもたちとその家族の悩みを共有し、周産期から成人にいたるまで包括的で安全な医療を提供する』ことです。
ネフローゼ症候群や慢性腎炎などの腎疾患、および全身性エリテマトーデスなどの膠原病の患者さんに対し、ステロイド薬や免疫調節薬のよりよい使用法や非侵襲的診断法について日々研究を重ね、患者さん中心の質の高い診療を目指しています。

■診療実績(当科で対応している疾患)

 

1. 腎臓病

特発性ネフローゼ症候群
急性糸球体腎炎
慢性糸球体腎炎(IgA腎症、紫斑病性腎炎、膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎など)
遺伝性腎炎(アルポート症候群)
Denys-Drash症候群
先天性腎尿路異常(低形成腎、異形成腎、膀胱尿管逆流症など)
若年性ネフロン癆
尿細管疾患(Dent病、Lowe症候群など)
多発性嚢胞腎(常染色体優性多発性嚢胞腎、常染色体劣性多発性嚢胞腎)
腎血管性高血圧
溶血性尿毒症症候群、非典型溶血性尿毒症症候群
慢性腎臓病
末期腎不全(腹膜透析、血液透析、腎移植)

 

2. リウマチ・膠原病

若年性特発性関節炎(全身型・少関節型・多関節型など)
全身性エリテマトーデス
多発性筋炎/皮膚筋炎
シェーグレン症候群
高安動脈炎
血管炎症候群(ANCA関連血管炎、難治性IgA血管炎など)
混合性結合組織病
抗リン脂質抗体症候群
自己炎症疾患(PFAPA症候群などの周期性発熱)
木村病、Rosai-Dorfman 病など

□当施設の腎生検施行例(2018年1月1日~2020年12月31日)

2018年 46例
2019年 43例
2020年 33例

■主な疾患と関連した研究実績についてのご紹介

 

ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群は、腎臓の糸球体(しきゅうたい)にて血液中の蛋白(主にアルブミン)が尿中に多量に排泄してしまうことで、血液中の蛋白量(アルブミン)が低下して、瞼(まぶた)や体の浮腫(むくみ)、乏尿(尿が少ない状態)などが起こる病気です。
原因はいまだに不明ですが、遺伝、アレルギー、感染などが発症に関係するとされています。約90%の患者さんでステロイドが効き(ステロイド感受性)、残りの10%の方はステロイドが効かないことがあります(ステロイド抵抗性)。
また、ステロイド感受性のうち60~70%が再発し、その半数が頻回再発型やステロイド依存となり、ステロイドの副作用が問題となります。

これまでは、初発のネフローゼ症候群では長期入院を要しましたが、当科ではステロイド感受性のお子さんであれば、2週間以内での退院を目指しています。
ステロイド抵抗性、頻回再発型、ステロイド依存性の患者さんでは、各種の免疫抑制薬、生物学的製剤(リツキシマブ)の投与が必要になりますが、治療方針については、十分な説明を行い、ご納得いただいたうえで治療を進めますのでご安心ください。

『SARS-CoV-2 infection associated with the recurrence of nephrotic syndrome in a Japanese boy.』

Enya T, Sugimoto K. Pediatr Nephrol. 2021 Jan;36(1):209.

『Role of cathepsin L in idiopathic nephrotic syndrome in children.』

Sugimoto K, Miyazawa T, Enya T, Miyazawa T, Morimoto Y, Oshima R, Takemura T, Okada M. Med Hypotheses. 2020 Aug;141:109718

『Minimal change nephrotic syndrome and prohibitin-2 gene polymorphism.』

Sugimoto K, Miyazawa T, Miyazaki K, Yanagida H, Enya T, Nishi H, Wada N, Okada M, Takemura T. Clin Exp Nephrol. 2017 Aug;21(4):665-670.

『Cyclosporine A induced histological changes of Cathepsin L and CD2AP expression in renal glomeruli and tubules.』

Sugimoto K, Miyazawa T, Enya T, Miyazaki K, Okada M, Takemura T. Clin Exp Nephrol. 2017 Feb;21(1):83-91.

『Cure of relapsing nephrosis by an allogeneic marrow graft for chronic myelogenous leukemia.』

Sugimoto K, Sakata N, Fujita S, Miyazawa T, Nishi H, Takemura T, Okada M. Pediatr Nephrol. 2013 Jun;28(6):975-8.

『GSTT1 gene abnormality in minimal change nephrotic syndrome with elevated serum immunoglobulin E.』

Miyazaki K, Sugimoto K, Tsuji S, Iharada A, Fujita S, Yanagida H, Sakata N, Okada M, Kaneko K, Takemura T. Clin Nephrol. 2012 Apr;77(4):261-6.

『Nephrotic syndrome complicated by renal and cerebral infarctions in a 14-year-old girl.』

Sugimoto K, Iba Y, Fujita S, Sakata N, Okada M, Takemura T. Pediatr Int. 2012 Aug;54(4):549-52.

 

IgA 腎症

IgA腎症は、血尿や蛋白尿を認める腎臓病です。腎臓の糸球体に免疫グロブリンのひとつであるIgAという蛋白が沈着する病気で、多くは慢性の経過をたどるため慢性糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)に分類されます。
IgA 腎症は多くの先進国で幅広い年齢において最も頻度の高い腎臓病のひとつであり、日本を含むアジア太平洋地域の諸国ではIgA腎症の頻度が特に高い事が報告されています。
多くは学校検尿でたまたま発見されますが、風邪をきっかけにコーラ色の血尿を認めることもあります。

初期症状は尿異常のみであり、自覚症状がありませんが、成人では2年間で30%もの患者がIgA腎症により末期腎不全にいたるとの報告もあり、楽観視できない病気です。
日本人小児例の検討でも、15年間で約10%が慢性腎不全に進行しています。IgA腎症がなぜ起こるかは、いまだ十分にわかってはいないものの、体内で免疫を担当するIgAという蛋白質が腎へ沈着するといった一種の免疫異常が関係しているとされています。

診断は腎生検によります。腎組織を確認し、重症度を評価したうえで治療を開始します。
治療としては、蛋白減少効果、腎保護作用から降圧薬が用いられます。症状や腎臓の組織から重症と判断された場合は、副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬などを使用します。
また、当科では、患者さんによっては口蓋扁桃摘出術などを併用することで、腎予後の改善につとめています。

『難治性糸球体性腎炎に対する扁桃腺摘出療法』 

これまで扁桃病巣感染は多くの疾患の発症との関連性が報告されてきており、IgA 腎症はその代表的な腎疾患です。
私たちはIgA腎症を含む難治性糸球体性腎炎(紫斑病性腎炎、膜性増殖性腎炎)に対し、扁桃腺摘出療法を追加することで、臨床的寛解を得ることに成功してきました。
侵襲的な手技にはなりますが、耳鼻咽喉科医師と適応となる患者さんを十分に検討したうえで施行しており、これまで重大な合併症を認めておりません。

The potentially therapeutic role of tonsillectomy in the alleviation of several renal diseases apart from IgA nephropathy

Nishino Y, Enya T, Miyazaki K, Morimoto Y, Marutani S, Okada M, Sugimoto K. In Press, 2020

『Early tonsillectomy for severe immunoglobulin A nephropathy significantly reduces proteinuria.』

Enya T, Miyazaki K, Miyazawa T, Oshima R, Morimoto Y, Okada M, Takemura T, Sugimoto K. Pediatr Int. 2020 Sep;62(9):1054-1057.

『扁桃摘出術が臨床的寛解に寄与したと思われた膜性増殖性糸球体腎炎の1 例』

宮崎 紘平, 塩谷 拓嗣, 宮沢 朋生, 岡田 満, 竹村 司, 杉本 圭相 2019 年 32 巻 2 号 p. 118-123

『Pathologic tonsillar findings similar to IgA nephropathy and the role of tonsillectomy in a patient with nephrotic syndrome.』

Enya T, Miyazawa T, Miyazaki K, Oshima R, Morimoto Y, Okada M, Takemura T, Sugimoto K. BMC Nephrol. 2019 Oct 22;20(1):381.

 

ネフロン癆

ネフロン癆は、腎臓に嚢胞(のうほう)を形成する嚢胞性腎疾患のひとつで、主に小児期に発症し、30歳までに全例が末期腎不全に進行します。
主な症状として、尿の濃縮力障害に伴う倦怠感、多飲、多尿を認めるほか、低身長、遺尿、貧血を認めることもあります。多くの方では、腎臓に限局しますが、10-15%で腎外症状(網膜色素変性症、小脳失調、骨格異常など)を認めるといった特徴もあります。腎生検による組織像では、嚢胞形成、尿細管や間質障害障害を認めます。
上記のような臓器障害は細胞に存在する一次繊毛(せんもう)に存在するネフロシスチンという蛋白質をコードする遺伝子変異によって発症することがわかっていますが、遺伝子変異が確認されるのは約30%に過ぎません。

現時点では根本的な治療はなく、電解質異常や代謝性アシドーシスに対して、食事療法や内服薬(イオン吸着樹脂、重炭酸塩など)の投与を行います。
腎機能の低下が進行し、末期腎不全となれば、腎移植が選択されます。

厚労省研究事業「腎・泌尿器系の希少・難治性疾患群に関する診断基準・診療ガイドラインの確立」における「ネフロン癆」分野の研究班の一員として携わり、診断・診療ガイドラインの確立に寄与し、現在、特定難病疾患への登録を目指しています。
貴施設にて疑われる患者様がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。

『Clinical and genetic characteristics of Japanese nephronophthisis patients.』

Sugimoto K, Miyazawa T, Enya T, Nishi H, Miyazaki K, Okada M, Takemura T. Clin Exp Nephrol. 2016;20;637-649

『Renal tubular dysgenesis and tubulointerstitial nephritis antigen in juvenile nephronophthisis.』

Sugimoto K, Takemura Y, Yanagida H, Fujita S, Miyazawa T, Sakata N, Okada M, Takemura T. Nephrology (Carlton). 2011 Jul;16(5):495-501.

 

先天性腎尿路異常

先天性腎尿路異常は腎臓や尿路の形態異常の一群を示します。多くが胎生期における腎・尿路の発生過程での異常により発症しますが、必ずしも遺伝性を指すわけではなく、様々な環境因子なども発症に関与しています。
その形態異常は非常に多様ですが、低形成腎、異型性腎が主な疾患です。低形成・異形成腎では、本来行われるはずの水やナトリウムの調整ができにくいため、希釈尿(濃度が低い尿、薄い尿)を認めることが特徴ですが、蛋白尿や血尿は出現しにくいため、発見が遅れることが少なくありません。

また、先天性腎尿路異常の大きな問題点は、小児の末期腎不全の原因疾患の約40%を占め、最も頻度が高い疾患であることです。
診断は主に超音波検査で行われますが、合併する腎尿路異常の種類や症状により、逆行性膀胱尿道造影やMRIなどによる評価を行います。

本疾患は形態異常によるため、根本的な治療はありません。膀胱尿管逆流などによる腎機能障害の可能性がある場合は、手術による対応を行うことがあります。

近畿大学病院が位置する大阪狭山市では、小児の慢性腎不全の原因として重要な「先天性腎尿路異常」の早期発見のために、2013年から近畿大学医学部小児科学教室が率先して、3歳児にエコー検査を導入する新たな検診制度の確立にも力を注いでいます。
このスクリーニングにより、これまで高度水腎症や巨大膀胱といった疾患を発見しています。

『A case of Ask-Upmark kidney with extrarenal complication.』

Miyazaki K, Enya T, Okada M, Takemura T, Sugimoto K. Pediatr Int. 2020 Feb;62(2):229-230.

『Renal impairment associated with oligonephronia in a patient with Down syndrome.』

Wada N, Miyazaki K, Enya T, Okada M, Sugimoto K. Pediatr Int. 2020 May;62(5):640-641.

『Genetic Factors Associated with Congenital Anomalies of the Kidney and Urinary Tract Associated and a Spectrum of Extrarenal Disorders.』

Fukushima K, Sugimoto K, Miyazaki K, Miyazawa T, Enya T, Nishi H, Okada M, Takemura T. Acta Medica Kindai University 43(1), 9-17, 2018

 

低出生体重児関連腎症

現在、低出生体重児(出生時体重が2500g未満)の割合は、全出生数の約10%を占め、年々増加傾向にあります。早産・低出生体重児では、将来、高血圧、慢性腎臓病、肥満、糖尿病、脂質異常症などになりやすいことがわかっています。重要な臓器のひとつ「腎臓」を例にあげてみます。

腎臓の中には、糸球体(しきゅうたい)という体内の老廃物を効率よく体外に出してくれる装置がありますが、この糸球体の数は正期産で生まれた子に比べて、早産・低出生体重児ではより少ないことがわかっています。
そして、さらに重要なことに、この糸球体の数は成長しても増えないのです。そのため、生まれた時点での糸球体の数で一生過ごしていくことになります。
当然、一つひとつの糸球体に過剰な負担がかかり、結果として、腎臓の機能が徐々に低下します。

実際、近畿大学小児科でも早産・低出生体重児で出生した子どもの中には、学童期になって学校検尿で蛋白尿を指摘され、詳しい検査の結果、慢性腎臓病の診断となり、投薬をうけている方がいます。
現在、早産・低出生体重児のお子さんを NICU と一緒に腎グループでもフォローさせていただくとともに、腎機能低下抑制に対する研究を進め、腎不全へと進展する児をひとりでも多く減らすことを目指しています。

『低出生体重児歴を有する8症例の臨床病理像とミトコンドリア障害との関連』

宮崎 紘平、塩谷 拓嗣、大島 理奈、森本 優一、宮沢 朋生、岡田 満、竹村 司、杉本 圭相 日本小児腎臓病学会誌 33, 131-137, 2020

 

若年性特発性関節炎

若年性特発性関節炎(JIA)は以前、若年性関節リウマチと呼ばれていた疾患で、16歳未満に発症し、少なくても6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎と定義します。
国際リウマチ学会により、下図のように7病型に分類されます(赤枠は頻度が高い病型です)。
小児人口10万人あたり10~15人に発症します。わが国の調査では、全身型が約40%、少関節型が約20%、リウマトイド因子陰性多関節型が13%、リウマトイド因子陽性多関節型が18%を占めます。

全身型 JIA は自然免疫の異常を背景に、好中球や活性化されたTリンパ球から、様々な炎症性サイトカインが分泌されることで、血管、関節、各種臓器にわたる全身性の炎症を繰り返します。

JIA の診断には、尿、血液検査、画像検査などを含めた各種検査を行います。
特に、全身型JIAでは、発熱性疾患の鑑別のため、感染症を含めた培養検査なども必要になります。

全身型、関節型JIAともに第一選択薬は、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)を使用しますが、全身型JIAの多くの場合、診断がつき次第、ステロイド薬投与を行うことが一般的です。
初期はステロイドパルス療法といって大量のステロイドを使用することで全身の炎症を鎮静化させます。その後は、経口ステロイド薬を継続します。ステロイド薬による効果が乏しい場合は生物学的製剤(トシリズマブ)を使用します。

関節型JIAでは、NSAIDsが有効であれば継続し、無効であれば、メトトレキサートや生物学的製剤(エタネルセプト、アダリムマブ、トシリズマブ、アバタセプト)を併用します。

 

全身性エリテマトーデス

全身性エリテマトーデス(SLE)は免疫が自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患のひとつです。免疫反応によって全身の様々な組織に炎症が起こることにより、多彩な症状が出現します。

出現する症状は患者さんによって異なりますが、小児SLEは成人にくらべて、進行が早く、重症化する傾向があります。また、小児SLEでは、腎臓の合併症(ループス腎炎)が多いことも特徴です。
はっきりとした原因は不明ですが、家族内にSLEのような膠原病のいる方に発症しやすいことも報告されています。また、感染症、紫外線、妊娠・出産なども発症の要因となると考えられています。

SLE の診断には、症状、様々な検査(尿、血液検査、画像検査、腎生検など)が必要です。一回の検査でははっきりしないこともあります。
治療方針は、①疾患活動性(SLEDAI)の程度と②腎生検による組織評価によって決定します。

①疾患活動性(SLEDAI)については、難病情報センター(https://www.nanbyou.or.jp/entry/215)情報をご参照ください。
②腎生検によりループス腎炎(以下の6型に分類)の組織型を評価します。
Ⅰ:微小メサンギウムループス腎炎
Ⅱ:メサンギウム増殖性ループス腎炎
Ⅲ:巣状ループス腎炎
Ⅳ:びまん性ループス腎炎(最も合併頻度が高い型です)
Ⅴ:膜性ループス腎炎
Ⅵ:進行した硬化性ループス腎炎

上記の①、②により低リスク群、中等度リスク群、高リスク群を決定し、治療を開始しますが、患者さんの病状によっては、腎組織の結果が出る前に治療を開始します。
初期治療の目標は、臓器障害の発症や進行を抑えることです(寛解導入療法といいます)。

○低リスク群⇒経口ステロイド薬

○中等度リスク群⇒点滴によるステロイド薬(ステロイドパルス)投与後、経口ステロイド薬を継続

○高リスク群⇒点滴によるステロイド薬(ステロイドパルス)投与後、経口ステロイド薬を継続し、免疫抑制薬を併用
病勢(症状や検査値)が落ち着いたら、疾患活動性が低い状態を維持(寛解維持療法)していきます。
寛解維持療法には、免疫調整剤(ヒドロキシクロロキン)、免疫抑制薬(ブレディニン、ミコフェノール酸モフェチル、タクロリムス)、生物学的製剤(ベリムマブ)を使用します。

『単施設における小児・思春期発症全身性エリテマトーデス患者の臨床的寛解、ループス低疾患活動性状態の評価』

小谷有紀、宮崎絋平、塩谷拓嗣、森本優一、大島理奈、宮沢朋生、竹村 司、岡田 満、杉本圭相
日本小児リウマチ学会誌 2020. In press

『A rare case of a severe ocular complication as initial presentation of adolescent-onset systematic lupus: a case report』

Kotani Y, Miyazaki K, Enya T, Miyazawa T, Okada M, Sugimoto K. Acta Medica Kindai University 43, 81-88, 2018

他、「ネフローゼ症候群における制御性T細胞の臨床的意義」「ヘパリン結合性上皮成長因子 (HB-EGF) による腎発生や腎構築の解明」「糖尿性腎症動物モデルにおけるHB-EGF の発現意義」「ブレディニンの薬物動態に及ぼす遺伝子多型」などをテーマに基礎研究も行っています。
また、定期的に国外留学(Vanderbilt University, Department of Nephrology, テネシー州, 米国)を行い、研究の質の向上に努めています。

近畿大学小児科の研究活動は、患者さんに還元することを日々心がけています。
研究成果は、アメリカ腎臓学会、日本小児科学会、日本小児腎臓学会、日本腎臓学会などの関連学会で随時報告を行うとともに、海外の有力雑誌にも投稿し、世界に発信しております。
グループ代表の杉本圭相は、小児特発性ネフローゼ症候群診療ガイドライン2020、小児IgA腎症診療ガイドライン2020の編集にも携わっています。

受賞歴

2021年1月 優秀奨励演題賞(日本小児腎臓病学会・宮崎紘平)
『トリプレットリピート病によるFSGS発症分子メカニズムの考察』

2018年9月 優秀演題賞(日本腎臓病学会西部学術集会・大島理奈)
『低出生体重児関連腎症を認めた2組の在胎28週出生双胎児における臨床病理学的検討』

2018年4月 日本小児科学会学術研究賞(日本小児科学会・杉本圭相)
『家族内ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の家系における遺伝子異常の解明』

2017年6月 Clinical and experimental Nephrology 優秀論文賞(日本腎臓学会・杉本圭相)
『Clinical and genetic characteristics of Japanese nephronophthisis patients. 』 Sugimoto K, Miyazawa T, Enya T, Nishi H, Miyazaki K, Okada M, Takemura T. Clin Exp Nephrol. 2016;20;637-649

2015年6月 優秀演題賞(日本小児腎臓病学会・塩谷拓嗣)
『先天性右腎欠損症、Oligomeganephronia、全結腸型 Hirschsprung 病を呈する RET 遺伝子異常症の1例』


近畿大学医学部 小児科学教室

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